はじめに
もし、あなたがドライブレコーダーを買おうとしているなら、目的は一つ。真実を証明したいからですよね。
こんな事例があります。
車の交通事故で相手に嘘をつかれました。
私は直進で青信号、相手は直進で赤信号でした。
しかし、警察が来ると突然、細かいことは覚えていないの一点張り。
さらに、事故から5日後、相手方の保険会社から、
青信号だったので直進したと証言し始めた。
この話。残念ながら、よくある話です。
目撃者や防犯カメラなどがあれば、幸せですが、田舎や細い裏道等では、期待できません。
こんな時、力の発揮するのがドライブレコーダでしょう!
ドライブレコーダの記録は、貴重な目撃者であり、裁判でも重要な証拠となります。
そんなかんなでドライブレコーダを買うことに決めたんですが、
価格がピンキリで、よく分かりません。
「安すぎると悪いことでも?」
「必要以上にお金はかけたくないし・・・。」
そこで、必要な性能はなにか?
過失という観点から、考えてみました。
過失割合はどうやって決まる?
過失割合とは、加害者と被害者の責任の割合です。支払われる保険金の「全金額」から過失割合が引かれます。
交通事故となると、かなりの金額ですので、
過失割合の交渉は、裁判にまで発展することもあります。
そんな過失割合ですが、事故時の次のような状況が考慮されます。
◇ 歩行者・バイク・自動車・年齢など
◇ 道路の広さや右左折など
◇ 赤信号無視・飲酒運転など
ここで、重要な要因の1つが信号の状況です。
例えば、歩行者と自動車の交通事故の場合で、信号の状況が、
A:歩行者が赤信号、自動車が赤信号の場合、
歩行者:自動車 = 20 : 80
の過失割合。これに対し、B:歩行者が赤信号、車が青信号の場合、
歩行者:自動車 = 70 : 30
あくまで目安ですが、圧倒的に優位とされる交通弱者の人であっても、
この状況では、過失割合が車よりも高い可能性大です。
そんな重要な要素であるにも関わらず、「その瞬間何色だったか?」を証明するのは、
映像や超正確な時間が無ければ、厳しいのが現実です。
そこで、ドライブレコーダの出番です。
ドライブレコーダーの必要な性能
では、信号の状況を証拠として残すために必要な性能はなんでしょうか?注目する2点とその他の機能については下記です。
(1)フレームレート(1秒間に撮影するコマ数)
“fps(フレーム パー セコンド)”で表されている数値です。現在、ドライブレコーダでは、10fps、15fps、30fpsが一般的でしょうか。
この基準として、大体、日本のテレビは、30fps相当ぐらいです。
30fpsあれば、自然な動画ですね。
しかし!
なんとこのフレームレートと信号の周波数が同調すると、
信号が映らなくなる現象が起きるんです。これが実際の現象です。
原因は、LED信号がある周波数で点滅していることにあります。
東日本では100Hz、西日本では120Hzで点滅していますので、
東日本では、10fpsが同調
西日本では、10fps,15fps,30fps同調
します。従って、西日本では、すべてが対象ですね。
「こんなんじゃ使いものにならない!」
と思われる方もいらっしゃると思いますが、30fpsは、正確には29.97fpsなので
完全に同調する訳ではないですが、瞬間的に消えるポテンシャルが高いです。
最近では、27.5fpsに変更したLED信号対策バージョンも
出ていますので、万全を期すなら、対策バージョンをおすすめします。
(2)バックアップ電源
もう一つ重要だと思われるのが、これです。どんなときに役に立つかというと、
・事故時に電源が切れてしまった!
時が主ですが、意外と死角なのが、
・アイドリンクストップの時、電源が切れた!
です。この時も、映像が途切れる場合があります。
車からの電源供給が無くなるほど重大な事故ほど、
ドライブレコーダは必要となるでしょうし、この機能は必要です。
(3)その他
その他にも、様々な機能があります。「そういえば、こんな場合もあるな~」
その場合に、備えて、ドライブレコーダメーカーでは、
今もなお、魅力的な機能がたくさん増えています。
・時間を正確に ⇒ GPS機能
・ナンバープレート、顔も鮮明に ⇒ カメラの精細度
・当たった瞬間を見逃さない ⇒ G(加速度)センサー録画
・ブレーキ音まで証拠に ⇒ 音声録音
・夜の映像 ⇒ 最低照度1ルックス以上
・ファイル間も切れ目なく(常時録画の場合)
これらの機能を付けるかどうかは、保険の契約と一緒ですね。考え方次第です。
「万が一の確率だし、付ける必要はない。」
「それほど高くないし、念には念をで、すべて付ける。」
いづれの選択もあるでしょう。お財布と相談ですね。
さいごに
さいごに、ドライブレコーダーのデメリットもお話します。それは、「自分にとって不利なデータも記録される」
です。
・携帯電話をいじっていた
・よそみしていた
・ウトウトしていた
・ウインカーをだしていなかった
すべて記録されますので、あなたに不利な証拠となってしまうこともあります。
「有利であるから、公開する」
「不利であるから、公開しない」
という判断になるかもしれませんが、相手の立場に立ってみれば、
証拠を隠そうとする人は、
「信号が赤であっても、青でした」
と言っている人と同じかもしれませんね。
なんで、そうならないためにも、自分も運転に気を付ける必要があるな~と
つくづく思う今日この頃でした。